英国・コッツウォルズより、こんにちは!
真っ白な美しいボーンチャイナ。
白地に金彩のシンプルなティーセットのようですが、
よーく見ますと、ただの白地ではなく、カップ、ソーサー、ティーポットまで、すべて、貝殻のように表面がゴツゴツしているのがわかります。
英語では、『コーラル・シェイプ』などと呼ばれます。
コーラルは、珊瑚という意味です。
美しい南の海の、珊瑚や貝殻のようです。
こちらのティーセットは、コールポートのお品なのですが、あまり見かけない珍しいお品ですね。
作られた時代は、ヴィクトリア時代後半、1890年代のお品です。
ハンドルの部分は、金色の珊瑚のような形をしています。
こちらの貝や珊瑚をモチーフにしたような形のお品を見て、思い出す陶磁器メーカーがあります。
『ベリーク』というメーカーです。
『ベリーク』は、1850年前後に創業された、アイルランド最古の陶磁器メーカーになります。
イギリスのアンティーク店やフェアなどではよく見かけますが、貝殻をモチーフにしたようなデザインで、
素地の色は、真っ白ではなく、うっすらと黄色かかったクリーム色なものをよく見かけますが、
最初にこのコールポートのお品を見たときに、『ベリーク』かな?と思ったほどです。
いつの時代も、人気の出たものは、メーカー同士で真似をし合った様子が、陶磁器の歴史を辿るとわかります。
コールポートも、もしかしたら、ベリークの独特の世界を真似て、作った作品なのかもしれませんね。
英国らしいバラや野の花の陶磁器が人気がありますが、
このようにシンプルだけれど、モチーフもデザインも珍しいティーセットも魅力的です。
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