英国・コッツウォルズよりこんにちは〜〜???
スターリングシルバーの”シュガーキャスター“のご紹介です。
リボン模様とお花のガーランド、そして、バラのお花の模様までついた、ゴージャスで、可愛らしいお品です。
“シュガーキャスター”とは、お砂糖をふりかけるための道具です。
写真の品は、1896年のヴィクトリア時代後期のものですが、1600年中期から作られていたと言われています。
もともとは、フランスで作られたものを、英国のシルバースミスが真似て作りました。
17世紀中期、英国には東インド会社が出来て砂糖のプランテーションが進み、砂糖が手に入るようになったことで、シュガーキャスターのような道具もテーブルで使われるようになりました。
当時、飲み物、食べ物の両方に砂糖をふりかけていたそうです。
シュガーキャスターの形にも歴史があり、一番古いものは、筒型の形をしていました。
18世紀に入ってくると、だんだんとペアシェイプ(洋梨のような形)に変わっていったようです。
てっぺんの穴が空いている部分も、古いものは比較的穴が大きいのですが、新しいものになるほどに、穴が細くなっていきました。
これは、砂糖の精製の技術が進んでくると、砂糖の細かさもだんだんときめ細かくなってきたからです。
砂糖の歴史を見ることで、道具もそれに伴って変化していくのですね。
当たり前と言えば当たり前なのですが、アンティークの砂糖入れから、砂糖の歴史が見えてきたり、
こういうところがアンティークの楽しさ、面白さですね。
ちなみにお砂糖をしまっておく道具は、”シュガーボックス”と呼ばれ、シルバーの1680年代に作られたものがヴィクトリア・アルバート美術館に展示されています。
少し平たい形の蓋つきの入れ物です。
このくらいの年代のものは、アンティーク店などではほとんど見かけることのない、美術館レベルのお品になります。
蓋の部分に鍵がかかるようになっているのが見えます。
紅茶を保存しておくためのティーキャディと一緒で、シュガーボックスの、貴重な砂糖が盗まれないように、鍵が付いていました。
鍵付き・・・って、なんだか、憧れます。
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