英国・コッツウォルズより、こんにちは〜???
『お茶の時間の道具』 と題して、これから、少しずつ、さまざまなアンティークのお茶の道具のお話を書いていきたいと思います。
今日は”ティーアーン”のお話。
”アーン” 英語で書くと、URN。辞書で調べると、”骨壷” と出てきました。 (コンピューターで”アーン”とタイプすると、いつも、泣き顔が最初に出てくるの・・・アーンって泣いている様子・・・かわいいんだけれどね・・・)
英語で”アーン”URNというと、大きな邸宅などのお庭に飾られている足のついたトロフィーみたいな花入れを思い浮かべます。
階段やフォーマルガーデンなどの入り口にペアで置いてあるやつ。
(この写真のものは小さいものだけれど、こういう形のもの)
(すてきなフラワーアレンジのお話はまた別のブログで・・・この写真は大好きなピータシャムナーサリーでのお写真です!)
でも、ティーアーンというのは、足がついているのは同じだし、骨壷のように蓋がついていますが、全く違ったもので、お湯を温める道具です。
女主人がお茶を作る際に、ポットにお湯をつぎたすために常に温かいお湯を準備しておく為の道具です。
歴史は古く、1760年代からこのティーアーンは作られていました。
お写真のティーアーンは、ウェブサイトにも掲載されているもので、1900年初期のエドウォーディアン時代のものですが、形はアダムスタイルという1760年代から1790年代まで流行したもので、ティーアーンが開発された初期のものと同じデザインになります。
インテリアデザインで建築家でもあったアダム兄弟が、1750年代にイタリアやクロアチアを旅行して作り出したデザインで、”アダムスタイル”と言われ、この時代にたくさんのデザインブックや家具や建築のパターンブックなどが出版されました。
1760年代に開発されたティーアーン以前にお湯を温める道具は、ティーケトルまたは、スピリットバーナーという、ポットの外側にバーナーがついているものでした。
このバーナーの臭いを防ぐために、1760年に作られた当時のティーアーンは、お湯を入れるアーンの中の真ん中に筒状の炭のバーナーを入れられるようになっており、(炭のバーナーは暖炉で熱くしておく) このバーナーの熱によってお湯が温かいまま保たれるという仕組みです。
当時は画期的な道具だったと思われます。
写真のウェブサイトに掲載のティーアーンは外にバーナーが付いているものです。
アンティークのティーアーンは、炭のバーナーで温めるものを多く見かけますが、実際にお茶の時間に今の時代にお使いになるには、バーナーが外に付いた物のほうが使いやすいだろうと思い、外のバーナー付きのものを探してきました。
この外にバーナーの付いた物はあまり出回っていないので、レアものです。
おかわりのお茶をスムーズに入れるためのおもてなしの道具、ティーアーン、優雅な時代から生まれた品ですね。
Drawerのウェブサイトが新しくなりました。
続々と新着アンティークも追加中です!!
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